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行政書士と刑法の基礎⑩

行政書士と刑法の基礎⑩
 前述したように、刑法は国民の利益を奪う可能性が大である刑を正しく行うために必要不可欠な法律だ」。極論すれば、刑法を間違って解釈判断すると国民の生命を奪う可能性すらある。誤って解釈判断し、無実の者が死刑になったりしたら、それこそ、大変なことなる。
 くどいようであるが、刑法は他法と異なり、誤った解釈判断によっては国民の生命を奪う可能性があるので刑法は真剣に学ぶ必要があるのである。勿論のことではあるが、刑法を十分に学んでいない段階で、軽々しく解釈判断すべきではない。前述したように、犯罪になるかどうかの解釈判断権は裁判所にあるからである。
 弁護士と言えども相談を受けて、犯罪に該当するかどうか解釈判断は厳に慎むべきであるのではないかと私は思う。相談で「それは犯罪にならない。」と回答した結果、相談者が処罰されたら取返しのつかないことになるからである。
 また、悪事のために、刑法を学ぼうとする輩には、最初から、刑法を学ぶ資格などない。
 刑法は知識だけではなく、基本原理、刑法の目的とを正確に理解して、自分で考えることが重要なのである。

2022/9/27