小説 行政書士デジタルアーミー第22話
ヴァネッサのマンションは、「表参道」駅と「渋谷」駅のほぼ中間に位置する。文化やファッションなどの世界的ブランドが集中する青山・表参道と大規模な再開発が進む渋谷の中間にある。
理由はよくわからないが、どうしてもマンションに来てほしい
と言われた。ヴァネッサとは極普通の付き合いなので断ったことは言うまでもない。それに、ヴァネッサの正体が不明なので危険だと思ったのである。
事務所の電話が鳴った。ヴァネッサだった。
「悟さん。どうしても、家でないと話せないのよ。」ヴァネッサは悟を誘った。
「君とはそんな仲ではないし、それに君のことは、会ったばかりでよく知らない。」
「じゃ、本当のこと言うわ。私、アメリカNSAから監視されているの。だから・・・」ヴァネッサは言いにくそう言った。
「諜報機関のNSAから監視されている?どうして?穏やかな話ではないな。」悟は少し驚いたように言った。
「・・・・・・」ヴァネッサは、しばし沈黙した。
「君、NSAの職員なの?」悟は単刀直入に言った。
「NSAの職員ではないわ。日本のデジタル庁の職員よ。でも、元NSAの元職員スノーデンとは知り合いよ。」ヴァネッサはこともなげに言った。
「あの有名なスノーデンと知り合いなの?」悟は驚きの声を上げた。
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