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小説 行政書士デジタルアーミー第16話

小説 行政書士 デジタルアーミー第16話

 ゼロディサイバ攻撃とは、iPhoneに搭載されている「iMessage(メッセージ)」アプリの「ゼロデイ(未知の脆弱性)」を悪用したものだ。ゼロデイとは、未だ公には知られていないセキュリティの「欠陥」を指す。普通なら、プログラムに欠陥が発見されると、メーカーなどがアップデートやパッチを公開し、ユーザーは最新バージョンにすることで、そうした欠陥を修復している。

だが、誰にも知られていない欠陥なら、メーカーも修復しようがない。そのため、悪意のあるハッカーにとっては、スマホやパソコンに不正侵入し放題の「抜け穴」となる。そんな欠陥のことを「ゼロデイ」と呼んでおり、サイバー攻撃を実施するのに強力なツールとなることから、専門家の間では「サイバー兵器」とすら認識されている。

 悟は、iphoneに対する「ゼロディ攻撃」をふと思いだしたのである。ゼロディ攻撃を国家機関の諜報関係者が行うことがある。

 「俺が国家機関の監視対象になるはずないよな。」悟はiphoneに暗証番号を打ち込んだ。

 「俺のiphoneがハッキングされていないか確認してくれ。」
悟がsiriに依頼すると、サイバーセキュリティサイトが立ち上がった。
「俺は無意識のうちに、ハッキングされている可能性に気がついていたのかもしれない。でも、何故、支部長が俺に日本人デジタルアーミーについて連絡してよこしたんだ。内閣官房からの機密を・・・」悟の心の中に疑念が湧き上がった。

2022/7/4