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小説 行政書士デジタルアーミー第14話

小説 行政書士デジタルアーミー第14話

「あ 日本人のデジタルアーミーが出現してしまったわけですね。」悟は日本人デジタルアーミーが日本の内閣官房に匿名で送信したメール文に目をやりながら言った。

「そうなんです。鈴木さん。問題は日本人デジタルアーミーについて内閣官房から日本行政書士連合会を通じて内密に我が支部に連絡があったのです。」支部長は声を低めた。

「それは・・・」悟は一瞬困惑の表情を見せた。

すぐにウクライナ人の知り合いに連絡を取って、自分に何かできることはないか聞きました。26日に、ウクライナの副首相がツイッターで“IT Army of Ukraine(IT軍)”の結成を呼びかけたと知りました。その時は呼びかけから6時間後くらいだったのですが、すでに20万人以上のアカウントが集まっていました。

再び、悟はメール文を読み始めた。
「犯罪だという自覚はもちろんあります。でもこれはもう、やらなければいけないことだと言い聞かせて…。攻撃した先のサイトの関係者、利用者、同業者がどれだけ困っているかイメージできますから、相当精神的に不安定になりました。手が冷たくなったり、体に震えが来たり、そんな状態が1週間くらい続きました。

悟はメール文を読み終えると
「サイバー攻撃に参加することは、日本に限らずいろいろな国で犯罪行為として認められています。身元が特定されれば、報復を受ける可能性もあります。

ウクライナの人たちを助けたいという気持ちはよくわかりますが、非常に危険です。報復が行われれば、家族や同僚まで巻き込んでしまうかもしれません。」悟は支部長の顔をじっと見ながら言った。







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2022/7/2