小説 行政書士デジタルアーミー第13話
メトロ銀座線新橋駅出口から徒歩7分位のところに支部長の事務所はあった。瀟洒なビルの中にある。ビルの中には弁護士事務所もある。噂によれば支部長はマスコミから引っ張りだこの弁護士事務所に勤務したことから成功が始まったらしい。苦学して日大法学部の夜間部卒業し、行政書士になったらしい。
実は、支部長の故郷は悟と同じ福島県いわき市、同郷ということもあって、支部長は何かと目をかけてくれる。人望を買われて東京都行政書士会の副会長を務めたこともある。
「どうぞ。」支部長の事務所のドアをノックすると、支部長の優しい声がした。
「久しぶりです。」悟はピョコンと頭を下げた。
「鈴木さん、お話したいことがあるんです。」支部長は、カウンター席に腰を降ろすと早速、要件を切り出した。
「どんなことでしょうか?」悟は不安げに支部長の顔見た。
支部長は悟に印刷したメール文を差し出した。
悟はメール文を読み始めた。
「2月24日、ロシアの侵攻が始まって、これはおかしい、間違った戦争だと感じました。
人の自由を踏みにじる、やりたいことを邪魔する、それはダメだと思います。今、ロシアがウクライナにしているのは、まさにそういうことじゃないですか。僕はそういうのが許せない。・・・
「これは・・」悟は驚きの声を上げた。
江尻 一夫行政書士事務所
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