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小説 行政書士デジタルアーミー第1話

小説 行政書士デジタルアーミー第1話

 暑い日だった。コロナも終末を迎えつつあるのだろうか、週末の渋谷六本木交差点は人々で賑わっていた。

 悟は胸ポケットからiphoneを取り出した。iphoneのバージョンは6、十年前の機種であるが、悟はバッテリー交換して使用続けている。最近の機種と比較してカメラの性能が低いだけで、殆ど
問題なく使用できる。

 iphoneでメールを立ち上げメールを確認した。 佐伯裕子というデジタル庁の職員からのメールがあった。悟は佐伯裕子なる人物は全く知らない。しばらくして、悟のiphoneが鳴った。佐伯裕子からの電話だった。
「突然、メールを差し上げて申し上げて申し訳ありません。実は重大なご依頼をしたいと思っています。」佐伯裕子は丁寧な口調で言った。
「重大な仕事って?」悟は咄嗟に言った。
「デジタルアーミーってご存じですか?」佐伯裕子は悟に確認するように言った。
金になるような業務依頼なので悟は佐伯裕子に会うことにしたのである。

「渋谷123CAFEで、6月19(日)午後2時にお待ち申し上げております。」メールでデジタル庁職員との待ち合わせ場所を確認する。
「デジタル庁って日曜日も仕事するのかよ。デジタルアーミー?」悟は不満げにつぶやくと足早に待ち合わせ場所に向かった。

2022/6/19