行政書士とデータサイエンティスト17
意志決定には、必ず不確実性が伴う。不確実性を扱う理論が確率論である。しかし、確率論で扱える不確実性は一部分しかないのが現状である。確率論が有効なのは①サイコロの目の出方のように最初から起こり得る結果がわかっている。②それぞれの結果がわかっている場合である。
問題は、似た事例が少なくそれぞれの結果の確率が判断できないことである。つまり、確率論は機械的には適用できないことである。
話は変わるが、データの取扱いには、データの改竄、捏造、個人情報保護の問題がつきまとう。データの改竄や捏造で歴史的に有名なのはメンデル法則を発見したメンデルのデータがある。
集団遺伝学の重鎮であったフィツシャーは、メンデルのデータが理論に合いすぎていると批判している。データの改竄や捏造は明らかな不正ではあるが、不正であるかどうかの判断が困難な場合が多い。都合の悪いデータは、改竄は捏造などの明らかな不正はないが割り引いて考える必要がある。
日本計量生物学会は、「統計家の行動基準」を公表し、倫理的な観点から統計家の業務と責任を明らかにしている。
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