202X年 ある日行政書士 最終回
腕に巻いたウェラブルPCの画面を見ると、午後10時だった。行政書士の1日が終わろうとしている。
長い1日だったような気がする。隆はスコッチウィスキーカクテルを作り始めた。材料はスコッチウィスキー45mとドランブイ15ml。氷を入れたロックグラスに、全ての材料を注ぎステア。頗る簡単である。
ハッキングがそんなに酷くなかったのは幸いというよりほかはない。オルガの話によれば、マイクロソフトが責任をもって対応するということなので問題はないはずだ。
幸い隆とオルガのビックデータはハッキングされなかった。量子コンピュータで作成した暗号はそう簡単には破れない。
ハッカーもビックデータを詐取できなくてさぞかし地団駄を踏んだに違いない。自業自得と言えなくもない。
新手のハッキング方法ではある。確かに、来客のメールがハッカーのメールとは士業の誰もが思わない。盲点である。幸いにも
量子コンピュータで作成した暗号は隆とオルガを救った。
暗号が破られて、ビックデータが心ならずも流失したら、ひょっとしたら大問題になっただろう。ナイトキャップの心地よい酔いが隆をベットに誘った。
ベット身体を横たえる前に「データの整合性の問題は解決したよ。」隆はウェアブルpCに向かって言った。しばらくして、「それはよかったです。」パーソナルモビリィティの音声が隆の部屋に流れた。長い1日が終わった。隆は深い眠りに落ちた。
江尻 一夫行政書士事務所
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