202X年 ある日の行政書士 第18話
「あ データベースが壊れたのか。」
隆は、エアシャワーを浴びながら、思いついたように呟いた。
水に空気を含ませて節水と浴び心地を両立するエアインシャワー。頭上からたっぷりと降りそそぐシャワーなので浴び心地よい。
隆は、しきしまった筋肉質のボディにたっぷりとボディシャンプーをすり込んだ。
お気に入りのナイトガウンを身にまとい、上質な素材の丈夫で分厚いクッションの高級椅子に腰を降ろした。高級椅子は長時間座っていても疲れを全く感じない。
ビックデータの業務をメインにやっている隆にとって、データベースが壊れたということは重要な意味があるのである。
ビッグデータの時代には、これまで以上に多くの情報が処理され保存されるようになる。収集されたデータ完全性を維持しなければならないのである。
「ユーザ定義がおかしくなったのかもしれない。どうして、老紳士とそれが関係があるんだ?」そんな疑念が隆の脳裏にふと、浮かんだ。
と、サブPCが立ち上がった。サブPCが遠隔操作されたらしい。
「今日は楽しかったわ。」PC画面にはワインを手にしたオルガが映っていた。
「どうしたんだ。」隆はサブPC画面の中のオルガに向かって驚いたように言った。
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