202X年 ある日の行政書士 第16話
「この人物要注意です。」メッセージボードに、先程、オルガの事務所に現れた老紳士のJPEGとメッセージが表示された。
「何故だ。」隆はメーッセージボードに向かって言った。
「・・・・わかりません。データの整合性がありません。」
メッセージが流れた。
「データの整合性がない?」オルガが不思議そうな顔をして横から口を挟んだ。
「・・・・面白い質問ですね。」パーソナルモビリティのAIがバグった。
「は。は。は。」AIの面白い回答だな。隆は声を立てて笑った。
「しょせん、AIってことね。」オルガは隆の顔を見て笑みを浮かべた。
「でも、AIって結構役に立つことがわかったわ。入管業務に使えそう。」オルガはメッセージボードを目をやりながら言った。
「 入管業務のマッチングよ。入管業務のビックデータよ。AI+
ビックデータ+ブロックチェーン。」オルガは呟いた。
「ブロックチェーンは使えるね。公証人と関係がなくなる。僕は公証人は苦手だね。」隆はオルガに本音を言った。
「公証人なんて必要なくなるわ。ブロックチェーンがあれば。」
オルガは確信したように言った。
車のフロントガラスに隆の居住する高級タワーマンションが現れた。
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