202X年ある日の行政書士 第9話
オルガの事務所は、仙台市の中心部花京院の瀟洒なスマートビルの中にあった。1Fには銀行がある。
スマートビルは、①PC・スマートデバイス両方に対応したマルチプラットフォームのクラウド型受発注システム②クラウド受発注システムMPSとの連携により無人棚卸、無人発注が出来るIoTソリューション③待合室などで活用可能なサイネージ配信をブラウザ上の簡単な操作で運用④自社の報告フォーマットをそのまま電子報告アプリとして作成が可能なアプリケーション。Excelでアプリ作成幅広い業務に対応便利な通知・アラート機能⑤床清掃を目的とする自律走行が可能な乾式バキュームクリーナーの除菌清掃ロボット⑥お手持ちのICカードや携帯のアプリからでも鍵の開閉が可能。入退室の履歴はクラウド上に保存され、Webやアプリから確認可能。既設の扉に設置可能。多様な認証方法。クラウド鍵管理。などが売りらしい。
スマート環境で仕事がノーストレスでできるオルガが羨ましい限りである。賃料もそれなりなはずだ。オルガのスマートビルに入ろうとすると、パーソナルモビリィテイがビルの前で止まった。
パーソナルモビリィテイはナビゲーションをしながら、「はい」「いいえ」と言うだけで自動駆動する乗り物である。パーソナルモビィリティは地下駐車場に降りて言った。
今日は、入管業務に特化しているオルガは相続業務に不慣れということで、代わりに隆がオルガ事務所で件のデジタル遺言依頼者に対応することになったのである。
オルガ事務所の入口ドアの前に立つと、隆のスマホのアプリが反応した。
「いらっしゃいませ。隆さんですね。」という音声とともに入口のドアが開いた。
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