終活と行政書士⑰(任意後見の手続き)
任意後見の手続きも結構面倒である。任意後見の手続きも家庭裁判所の手続きが必要である。
任意後見の手続きは
①本人と任意後見人を引受けた人(以下「任意後見受任者」)とが後見人の契約を結ぶことを確認。
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②本人と後見人が「任意後見契約書」の内容を確認(公証役場で事前相談が可能です。契約書のひな形や代理権目録で確認)
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③本人と後見人が公証役場に出向き、「任意後見契約公正証書」の作成を依頼。 ↓
④公証人は以下の事項を確認し、契約内容の要点を説明した上で、公正証書任意後見契約書を作成。
・ご本人が判断能力を持っているか。
・双方が契約を結ぶことを同意しているか。
・双方が任意後見契約の内容を理解しているかを確認。
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⑤本人、後見人、公証人がそれぞれ公正証書に署名して、任意後見契約が成立。(署名捺印された公正証書・任意後見契約書は3通作成され、原本は公証役場に保管し、正本と謄本はご本人と後見人に渡される。
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⑥公正証書を作成したことについて、東京法務局への登記手続きを行う。
本人の判断能力が衰えたときは・・・
①本人、家族、親族、後見人のうちの誰かが、
ご本人の住居地を担当する家庭裁判所に、「任意後見監督人選任の申立」手続きをする。
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②家庭裁判所が指定する書類一式の提出が必要。(法定後見の後見開始に準じる。)
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③家庭裁判所は診断書等で、本人の意思能力が不十分かどうかを審理し、適正と判断した場合には、任意後見監督人を選び、その決定を通知。本人への面談、聞き取り調査を含む。
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④家庭裁判所は、任意後見監督人を選任したことについて東京法務局へ登記手続。
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⑤後見監督人が正式に選任された時点から、任意後見人は「任意後見契約書」の内容に従って、後見人としての仕事を始めることができる。
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⑥後見人は、1ヶ月以内に後見監督人立会いの下で財産目録を作成する。後見監督人の立会なしで作成された財産目録は無効である。
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⑦後見人は後見監督人に、本人の状態、財産管理の状況を定期・不定期で報告。
任意後見は、本人の能力が衰えた時の手続きが結構面倒だ。
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