天才行政書士VS弁護士第6話
罠には、獲物がなかった。いずれ、かかるはずだ。
それにしても、遺産分割協議でもないのに相続人相関図を作成する必要があるのだろうか?
相続相関図は素晴らしくよくできている。おそらく、弁護士照会制度を利用したのだろう。
弁護士は行政書士とは異なって、行政機関、金融機関などに情報提供を要求できる「弁護士照会制度」がある。この弁護時照会制度は、プライバシー保護の点で大きな問題がある。
今回の訴訟事件でも、プライバシーを侵害されたという訴えの電話があった。
親戚と思っていたが、実は親戚ではなく、全くの赤の他人だったということが判明したのだ。
名門の家系と思っていたが、実はそうではなかった。当人にとってみれば大きななショックだったに違いない。
作る必要もない相続相関図を作成し、相続人全員に配布し、その結果、個人のプライバシーが公開されてしまう。これは、まさにプライバシー侵害として法的措置が講じられるべきだ。
それにしても、弁護士にしては杜撰しすぎるのではないだろうか。弁護士が作成した文書を読みながら、思わずため息をついた。
江尻 一夫行政書士事務所
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