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小説 田舎行政書士 BCP策定第5話

小説 田舎行政書士 BCP策定第5話
保健所から家に戻り、テレビ電源をオンにすると、相も変わらず、新型コロナウィルスのニュース。
「初めて、日本人が新型コロナウィルスに感染しました。」ニュースキャスターの声に、江尻は驚いた。
日本においても、ついに、感染爆発が始まったのである。
「ああ、ついに来たか。もう、家に引きこもるしかないな。」江尻は、思わずひとごちた。
新型コロナウィルスが「指定感染症」に指定されたことを、キャスターがわかりやすく解説している。
江尻は、以前、鳥インフルエンザパンデミックの時に役所から支給されたN95マスクを探し始めた。N95マスクは医療従事者が使用するマスクで完全にウィルスを防御できるが、かなり高価である。
https://product.rakuten.co.jp/…/ac8791e87000ca7ff50c831b7…/…
N95マスクは、押し入れの中にあった。やむを得ず外出する場合はN95マスクを着用するしかない。場合によっては、ネットスーパーを利用することも考えなければならない。
「日本政府の対応は遅いです。中国人の入国禁止をすべきです。」テレビから聞こえてくる声に、江尻は驚いてテレビ画面を見た。
「そうだな。もう、予防の段階だな。」江尻は、ひとりごちた。
江尻は、カミュの小説「ペスト」を読みたいと思った。突然、社会を襲う「不条理」について、カミュはどう考えたのか知りたいと思ったからだ。
江尻は、テレビの画面をPC画面に切り替えると、パンデミックBCPを作成するために、PCの中にあったBCP様式ルファイルを立ち上げた。

2020/1/29