行政書士と刑法の基礎42(逮捕・監禁罪)
逮捕、監禁罪は、すんなりと理解できる。保護法益は「移動の自由」である。この「移動の自由」は意思能力は必要ない。つまり、泥酔者に対しても監禁すれば監禁罪になる。
逮捕・監禁罪の要件は次のとおりである。
①不法に
正当行為であったり被害者の承諾があったりした場合には不法ではないから監禁罪の構成要件とはならない。ただし、逮捕・監禁の被害者が逮捕や監禁に同意していたとしても、その同意が欺罔であった場合は「不法に」の要件を満たす。
②逮捕または監禁
逮捕は、直接人の身体を拘束すること。監禁は、一定の区域外に出ることを困難にすること(完全に不可能とはいえなくてもよい。)
③故意
罪数であるが、逮捕・監禁罪は一つの犯罪として取り扱う。
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