行政書士と刑法の基礎34(教唆犯、幇助犯)
共同正犯と異なって、教唆犯、幇助犯は犯罪に自らは係わっていない。教唆犯・幇助犯には自分で犯罪を行う意思はなく他人に犯罪をさせようという意思はあるということである。
教唆とは、もともとは犯罪をする意思がなかった者に対して行うものである。
つまり、共同正犯と教唆犯との違いは自ら犯罪行う意思があるかどうかである。共同正犯は①共謀②実行行為に匹敵する重要な役割が要件であるが、②がない場合は教唆犯ということになる。
幇助犯は教唆犯と似ている。幇助とは、他人が行う犯罪の実行行為を助けるということである。幇助犯の助けるとは、物理的だけはなく精神的な場合を含んでいる。
幇助犯の因果関係は促進的因果関係である。つまり、実行行為を強化して結果の実現を促進する関係だ。幇助犯は実行行為との因果関係が重要なのである。
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