行政書士と刑法の基礎31(誤想防衛、誤想過剰防衛)
誤想防衛は正当防衛と似ているが、考え方が異なっている。
正直言って、誤想防衛や誤想過剰防衛は種々の学説があって理解するのが難しい。刑法では結果→行為→因果関係→故意(過失)→違法性阻却→責任阻却という風に考える。
誤想防衛では「責任故意」ということが重要になる。構成要件故意はあるが、違法だとは思っていない場合=責任故意がない場合は不可罰とするいうことである。
弁護士から罪にならないと言われて、違法行為を実際にした場合、弁護士に言われたから違法性ないと主張しても責任故意は否定されない。 責任故意は判例や公的機関の見解を信頼した場合にのみ認められている。
誤想防衛の場合は、正当防衛の状況と思って行為をしている。これは、違法性の事実の錯誤であり責任故意を阻却できるとされている。
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